ELEGANT VOICEとは、鹿児島にてミックスボイスをはじめ、「高音」に特化した発声技術を指導している、ボイトレ専門教室です。
科学的根拠に基づいた世界二大ボイトレ・メソッドを駆使したレッスンが、最大の特徴と言えます。
指導者は、鹿児島初のSVCライセンスを取得した公認ボーカルコーチ「エレ様」です。
2024年12月22日、I・A様(20代 女性)の体験レッスンを実施させて頂きました。
今回は少し珍しい事例と言いますか、私のレッスン経験の中でここまで〇〇の症状がガッツリの方は初めてだった為、ご紹介させて頂こうと思いました。
〇〇の症状とはいったい何だったのか?気になった方は是非、このまま読み進めてください!
I・A様のカウンセリング内容
I・A様ですが、事前アンケートの回答として、かなり具体的にお悩みを書いてくれていました。
- 高音域を歌うことは出来るが聴き心地が良くない(キンキンする)
- 低い音域になると声の厚みが薄くなる
- 全体的に口の中で歌っているような感じで響きが良くない
ご自身で欠点を理解されていて素晴らしいなぁ…。
地声をほとんど使えていない、低音域でも裏声の筋肉が優勢に働いた声がスカスカな状態です。音程は上ずる傾向にあり、日常生活でも極端に声が小さく聞き返されることが多い人や、声楽・合唱でのソプラノ経験者にも多々見受けられます。
https://elegant-voice.com/method/
少なくとも、Superflyのようなパワー系のシンガーさんでは無いだろうな、と。
では実際にI・A様の発声・歌声はどのようなものだったのか?今回も詳しくレポートしていきますよ!
体験レッスンの内容
Mum(マン)の発音×5トーンスケールでアセスメントさせて頂いた結果…ボイスタイプとしては、私のクライアント様には意外と多いミックス型でした。
地声から裏声の音域までトーンの解離がなく、一本に繋がった状態です。裏声もいわゆるファルセット(芯のない裏声)ではなく、ヘッドボイス(芯のある裏声)と繋がるため実用的です。声帯への負担も少ないので、声枯れや故障のリスクも軽減できます。
https://elegant-voice.com/method/
I・A様にミックス型である旨をお伝えさせて頂きました。
ボイトレ未経験だった為、いわゆる※天然ミックスと呼ばれるタイプです。
私がこのお仕事を始めてから一番驚いているのが、女性のクライアント様はこの天然ミックス型が非常に多いのです。
科学的にも男性より女性の方がミックスになり易いことが解っているのですが、とは言えここまで多いのか…って感じています。
ですが、これも女性に多いのですが、ミックスされてはいるものの…声門閉鎖が弱く息漏れしていました。
「全体的に口の中で歌っているような感じで響きが良くない」という、I・A様ご自身のお悩みの原因がココにあります。
ご本人様も自覚されていました!
発音はGuh(ガッ)のままオクターブスケールに変えると…オクターブの方が上手だった為、更にオクターブリピート・オクターブWリピートと展開していきます。
「キンキンする声が悩み」とのことだったので、もしやこのシンガーズフォルマントの鳴りをキンキンした声と捉えているのか?と疑い、試しに録音してご本人様に確認して貰うことにしました。
するとどうでしょう…ご本人様的にも普段の歌声と違い、全然気にならないとのこと。
そこで試しに、『TAIDADA(ずっと真夜中でいいのに)』という曲を歌って貰った所、キンキン声の原因が判明…なんとハイラリンクス(通称ハイラリ)でした。
高音域だけでなく、低音域からガッツリとハイラリになっていました。
スケールの発声練習だと問題ないのに、いざ曲を歌うとなるとハイラリのスイッチが入ってしまう…という状態ですね。
そこで最後に、高く上がった喉頭を下げるエクササイズであるGoh(ゴッ)・Boh(ボッ)を処方して終了しました。
総括
I・A様 (20代 女性)のボイスタイプですが、当スクールの女性クライアント様には意外と多い天然ミックスでした。
とは言え、決して完璧な状態のミックスでは無く、声門閉鎖が弱い・息漏れした状態のミックスであった為、声門閉鎖を補うエクササイズを処方したことで綺麗なバランスに整ってくれました。
最後にご本人様が気にされていたキンキン声の原因を探る為、『TAIDADA(ずっと真夜中でいいのに)』という曲を歌ってもらった処で原因が解明…なんとハイラリンクスでした。
エクササイズでは起こらなかったことが楽曲だと起こってしまうとう現象ですので、楽曲を歌う際もエクササイズ時の発声と大きく変わらずに歌えるように、すり合わせていく作業が必要ですね!