ELEGANT VOICEとは、鹿児島にてミックスボイスをはじめ、「高音」に特化した発声技術を指導している、ボイトレ専門教室です。
科学的根拠に基づいた世界二大ボイトレ・メソッドを駆使したレッスンが、最大の特徴と言えます。
指導者は、鹿児島初のSVCライセンスを取得した公認ボーカルコーチ「エレ様」です。
2024年3月8日、サトシ様 (50代 男性)の体験レッスンを実施させて頂きました。
サトシ様のカウンセリング内容
サトシ様は、特に発声に関する悩みがあるわけでは無く、とにかくL’Arc〜en〜Cielの「花葬」が原曲キーで歌えるようになりたいとのことでした。
「花葬」の最高音はD5(5番目のレ)と、男性にはかなり高いです。
つまり、この曲を原曲キーで歌う為には最低限、裏声でD5の高さに届く必要があります。
ということで、そもそもサトシ様の声帯にD5の高さが出せるだけのポテンシャルが備わっているのかどうかも含めて、確認させて頂くことになりました。
体験レッスンの内容
Mum(マン)の発音×5トーンスケールでアセスメント。
サトシ様の発声状態ですが、非常に判断を迷う際どいラインでした。
初診では重ためのミックスと思ったとですが、レッスン中盤ではややフリップ傾向も見られました。
地声から裏声の音域までトーンの解離がなく、一本に繋がった状態です。裏声もいわゆるファルセット(芯のない裏声)ではなく、ヘッドボイス(芯のある裏声)と繋がるため実用的です。声帯への負担も少ないので、声枯れや故障のリスクも軽減できます。
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地声から裏声にポッキリと折れてしまう状態です。安全性の面では裏声に力を逃がせている分、プルチェストと比べると幾分マシと言えますが、プルでも最終的には地声の限界に到達することでフリップします。
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ただ、フリップと言ってもそれほど悪い状態ではなく、どちらかと言えば、ミックスが重たい(声帯が厚い)が為に、しんどくて裏声に逃がしているといった印象でした。
サトシ様本人には一応「軽めのフリップ」とお伝えさせて頂きましたが、本当にミックスと紙一重のラインといった状態です。
フリップとは通常、地声から完全に裏声へ折れてしまう状態を指しますが、サトシ様の場合、決して折れているわけでななく、明らかに逃がしているので、諸悪の根源が声帯の厚さであることは明らかなのです。
5トーンスケールでのNay(ネイ)だと裏声に逃がしてしまう為、オクターブスケールに変更(トップノートをヘッドボイスへリリースしやすくする狙い)。
更に拍車をかける為、Funny Nay(潰したアニメ声のネイ)を処方しました。
この時、声量が上がってしまったので、声量を抑えるように注意させて頂きました(※これ、超重要)。
指導力の乏しいトレーナーは、逆に声量を上げさせる傾向にありますが、ミックスで綺麗に繋ぐには、いかに声量を抑えるかがポイントです。
総括
サトシ様の発声状態は、ミックス型に限りなく近いフリップ型でした。
諸悪の根源が声帯の厚みであるのは明らかだったので、声帯を薄く使うエクササイズを徹底したら、たちまち発声のバランスが整いました。
サトシ様自身も、最後は明らかにラクな体感に変わったことを実感されていました。