小久保よしあき氏(ボイトレエンタメユニットBRIDGE はる先生)からSVCライセンスを付与された、科学的ボーカルコーチの“ボイトレ王子”こと、エレ様です。
SVCのライセンスを取得する際に、ウン十万円掛けて学んだ全知識、いやそれ以上の情報を、こうやってコラムとして無料での公開に踏み切りました!
こちらの記事は、【李庸學~①‐声区証明編‐】と【李庸學~②‐声帯振動編‐】というタイトル記事の続きとなっております。
まだ上記添付の記事をお読みになられていない方は、エピソード①と②から読み進めた方が、話の流れが理解できるかと思いますが、ことの経緯を簡単に説明すると下記の通り(エピソード①からの抜粋)です。
この記事ですが、「にだいめも歌いましょう」というブログを運営する、夏夫ハチさんが執筆した記事『kissmusicを論破!?』に対する、アンサー記事となっております。
https://elegant-voice.com/science-medicine
(※2024年9月17日現在、上記記事並びに「にだいめも歌いましょう」のブログアカウントごと削除されていることを確認した為、リンクを解除しました。)
ことの発端は、私が執筆した下記添付の記事(KISS MUSICを論破)を読んだ夏夫ハチさんが、私の記事に対して「事実無根だ!」と、ご立腹な様子で反論記事を公開したという流れです。
「ミックスボイスは嘘・勘違い」を ASKAが覆す‐KISS MUSICへ異議①‐ (※2023年11月4日追記)「にだいめも歌いましょう」というブログを運営する夏夫ハチさんが、この記事に対する反論記事(『kissmusicを論破!?』)を書かれていることを確認…https://elegant-voice.com/science-medicineミックスボイスを語るATSUSHIとオーイシマサヨシ‐KISS MUSICへ異議②‐ (※2023年11月4日追記)「にだいめも歌いましょう」というブログを運営する夏夫ハチさんが、この記事に対する反論記事(『kissmusicを論破!?』)を書かれていることを確認…
https://elegant-voice.com/science-medicine
歌手がミックスボイスで歌っている根拠はあるのか?
https://ameblo.jp/natsuo8chan/entry-12822891915.html
これも逆にお聞きしたいのですが、Dr.Hこそ、「ディープパープルの声帯を観察した上で、地声ハイトーンである」と、お話しされているのでしょうか?
Dr.Hは何を根拠に、「地声である」という結論に至ったのでしょう?
当然ですがボイストレーナーは医師免許を持たないので、内視鏡を扱うことが出来ません。
エピソード①で説明した通り、例え内視鏡で観察できたとても、通常の内視鏡で声帯振動までは確認できませんがね。
よって、耳で聞いた情報を基に、発声のアセスメント(評価・分析を)を行い、声帯振動を聴き分けるわけです。
ですので、そこ(発声のアセスメント結果)にエビデンスを求められれば、提示することが出来かねます。
「Dr.Hこそ」と切り返されてしまうと、同様に証明することが出来ないわけです。
特定の歌手がミックスレジスタの声帯振動であることの証明は出来ませんが、逆にミックスレジスタの声帯振動では無いことの証明だって出来ません。
これが俗に言う「悪魔の証明」ってやつですよ。
本物の医師である李庸學氏なら内視鏡も扱える
だからと言って、果たして李先生が何を根拠に、こうやって「髭ダン」等の歌手達を「ミックスボイスがすごい」とおっしゃっているのかまでを、私は存じません。
ですが、彼だって自信と誇りを持ってこの動画を公開しているでしょうから、直接お尋ねしてみてはいかがでしょうか?
李先生は九州大学にいらっしゃいます、きっと逃げも隠れもしないと思いますよ?
夏夫ハチさんは、別記事で『きしゆかさん(科学的ボイストレーナー)』に対して、「どうせ偽科学」と噛みついていました。
https://ameblo.jp/natsuo8chan/entry-12829621255.html
では医者である李先生に対しても、「偽医学だ!」って噛みつける度胸があるのか見ものですね。
少なくとも李先生は、Dr.Hが主張する「ミックスボイスで歌っているメジャーアーティスト、この世に一人お存在しない説」に対しては、真っ向から異を唱えるでしょう。
エピソード①と②で説明した通り、世界で初めて「ミックスボイスの声帯振動の高速度デジタル撮像に成功」された先生ですよ?
KISS MUSIC考案「頭式呼吸」について
https://ameblo.jp/natsuo8chan/entry-12822891915.html
呼吸ルートのお話ですか···あの「頭式呼吸」ってヤツですよね?
ですので夏夫ハチさん、どうかこれに関しても、スチールボイスと合わせて具体的な説明をご教授頂けませんか?
ということでここからは、理解力に乏しい私としましては、自身の知識だけでは反論することが出来ません。
地声ハイトーンでは、物理的にデクレッシェンドすることができない、という点です。
参考までに、私が地声で無理やり張り上げてA4の音を発声したショート動画を添付しておきます。このように、ミックスボイスと地声の違いとして、高音域を柔らかく抜いて発声できるか否か、という点が挙げられるわけです。
夏夫ハチさん、試しにアナタが地声で出せる最高音を地声のまま発声しながら、そのピッチを保ちつつ、次第に声を小さくデクレッシェンドして行ってみてください…できます?
理解不能の【「頭式呼吸」共鳴ボイトレ法・ポップスと声優!ボイストレーニング誕生】
星5つと星4つのパーセンテージを合わせて59%ですので、確かに「良い」評価が過半数を上回っています。
ですが、星1つと星2つを合わせた33%も決して、無視できる数字では無いでしょう。
以下、悪い評価の抜粋です。
「文章が理解できない」編
改善した方が良いと思った点
○ミックスボイスを不要のものとしている点
→「ミックスボイスをマスターするのは時間がかかるので、地声と裏声を鍛えて、喚声点を避けて曲を作り、披露していくべきだ」というのなら話は分かるが、筆者は不要のものとしている。そもそも、筆者の言う「ミックスボイス」や「地声」が何を差すのかが不明である。筆者のホームページを拝見すると、「男性ハイトーンSteelheart – She’s goneが地声である」と書かれているが、明らかにミックスボイスでの歌唱である。やはり、ミックスボイスはミックスボイスで特訓をやっていくべきだろう。
私もずっと疑問に感じている点、「地声ハイトーンボイス(スティールボイス?)」って本当に何なのですか?
夏夫ハチさんは、「Dr.Hが書いたことを読まずに」と、私をお叱りになられますが…我々はちゃんと読んでいるのです。
読んでるのにも関わらず、「我々のような凡人には、奇才であるDr.Hが書いた文章を理解ができない」というのが正解なのです。
まずもって文盲かと思うくらい日本語が下手糞。そしてページも壊滅的に見づらく、内容が1ミリも頭に入ってこない。結論を引き延ばした挙句最後まで具体的な方法論を述べないなど、とにかく中身の薄い内容。筆者の話し口調も読んでてイライラする。詐欺レベル。
しかし、この本、とにかく読みづらい。
全体を通じて作者が感じている感覚をそのまま書いているため、
ほほから呼吸してくださいとか、歯茎から風を通してくださいとか、
おおよそ人間の構造上不可能なことを要求されます。
そういう感覚で、という意味なのでしょうが半分ぐらいは実践してもわかりませんでした。
全編を通じてこの本の趣旨を理解するために暗号解読をしているような気分になります。多分彼のボイストレーニングを実際に受ければ、
丁寧に指導してくれ、それらも理解できるのだと思いますが。
誰か実際に彼のボイトレを受けた方が、日本語に翻訳してください・・・。
そうなんですよね、我々のように読解力にかけた人間には、まるで異国の言語かのように思えて仕方ないです。
夏夫ハチさんが翻訳して下さることに期待しましょう。
「エビデンスの欠如」編
途中までしか読んでませんが、ごめんなさい、しんどくて断念します。
日本語がわかりにくいです。
私も声楽をやっているので理解できる部分もありましたが、全体として根拠なく感覚的に書いているかんじが強く論理性にかけると感じました。
誤字脱字も気になりました。
レビューの評価がよかったので買ってみましたが期待はずれでした。
特に私は医療従事者なので医学的に明らかにおかしなことを書いている部分が多々あることにモヤモヤしまくりました。
ご本人はそのように感じたのかもしれませんが、副鼻腔炎でお腹にまで膿がたまるわけないですよ。
そんなデタラメをふつーに書いて本にしちゃうってちょっと考えられないです。
「エビデンス」ですよね、「医学的に明らかにおかしい」、この一言に尽きます。
最初に、後半のトレーニングマニュアルの途中で読むのをやめた事を告白しておきます。
見出しにあるように、書いてある発想そのものは刺激的で面白いです。蓄膿症と発声の仕組みとの関係からうまく歌えるようになるトレーニングを導き出しているのは新鮮だし、ポップスのボイトレでは、実は声楽のトレーニングのやり方が密輸されていて、ポップスのボイトレとしてはあまり効果がない、というような話も刺激的です。しかし、主張するのは悪いことではないのですが、その主張を根拠づけるアプローチはあまりに稚拙で説得力に欠けると思います。
これがエッセイであればこんな事はいわないのです。現場の先生が現場の感覚を書いたんだなと思います。しかし、著者本人が、この文書は論文であると言ってしまっています。エッセイが感覚に訴えて感情を揺さぶるものだとすれば、論文は理性に訴えて説得する類の文章です。感情に訴える文章であれば、読み手が感動すれば良いだけですが(もちろん、それ自体が技術のいる事で、簡単なことではありません)論文には、その主張を支える論拠が必要であり、またその論拠も読み手に検証できる余地が必要です。
この論文は、決定的にその論拠に欠けています。ウィキペディアからの引用では誰も説得されません。蓄膿症に関しても、医学的、科学的根拠を示して欲しいです。
「この文書は論文である」のですよね?論文とエビデンスは切っても切り離せないですよ?Dr.Hに決定的に欠けている部分です。
腹式呼吸は必要ない、鼻腔共鳴(変な声を出して鍛えるという巷情報とは異なる)は音程を取るポイントとして使いましょう、という内容。それは確かに理にかなっているように思うし、画期的だった。あと歌が下手なのは病気だからとかも
しかし、頭を中心に全身に膿が溜まっているから、空気を通すとか、トンデモな内容が胡散臭い。科学的根拠も希薄だし。全身を使って歌おうって意味なんだろうけどね
我々人類は、「頭を中心に全身に膿が溜まっている」わけですか…頭式呼吸により膿が体外へ排出されるのでしたら、その排出された膿は洗面所に流してしまっても問題ないですかね?
まず、世紀の大発見でもなんでもなく、前からある説に自分の解釈を抱き合わせただけ。
医学的・科学的でなくても良いが、長年研究してきたのだったら、データの一つでも掲載すべき。
全部個人の感想。だからすべてに「自己責任でやってください」と何度も記載している。
更に頭式呼吸を取り入れているはずの、講師?の歌声が総じて弱々しい。
それで、声量があるだけじゃ~云々という動画を上げて語っているのでお笑い。
これは、頭式呼吸法という宗教だと思います。
声量に関しては、「別に必要ない」と実は私も考えております。ですが、宗教は…。
論文であるなら「日本呼吸器学会」へ提出を
Dr.Hが新たに発見した呼吸ルート、「頭式呼吸」が正真正銘の事実なら、世界中が震撼する世紀の大発見です。
世界の医学・医療が変わり、「不治の病」と呼ばれている蓄膿症を撲滅することも夢ではないかもしれません。
なぜなら、頭式呼吸が事実だとするならば、著書を論文などとは位置づけずに、正式な論文として発表されていない理由が見当たらないからです。
「そんなのDr.Hの勝手でしょ」と、おっしゃりたいかも判りませんが、ミックスボイスを指導する全ボイストレーナーの存在価値を否定されるのであれば、しっかりと責任を果たしてくださらないと、我々ボイストレーナーも納得がいかないのですよ。
Amazonのレビューにもたくさん散見されたように、「他人を説得するならエビデンスを」です。
Dr.Hが主張する頭式呼吸の概要の一つとして、「頭部に膿が溜まった状態では、上手に歌うことが出来ない。よって、蓄膿症(副鼻腔炎)の歌手などこの世に存在しない。」と、私は理解しているのですが、この認識で正しいですか?
奇才であるDr.Hの文章読解に苦戦を強いられる為、もしかしたら私の理解が追いついていなかったとしたら、すみません。
仮にこの認識で正しいと仮定して話を進めますが、もしそうだとするならば…
<jj_1986_jj IG Story>
아 부비동염은 진짜 불치병인가..
(訳)ああ 副鼻腔炎は本当に不治の病なのか..
副鼻腔炎(蓄膿症)であることを自身のInstagramで告白した韓国シンガーであるジェジュンは、歌が下手という認識を、Dr.Hはお持ちなのでしょうか?それともまた夏夫ハチさんが代弁して、「所詮、歌手の自己申告であり、医師の診断書を見たわけでは無い」という、お得意の反論をされるのでしょうか?
「論破」の表現がお気に召さなかったようなので修正
最後にもう一つ、私も大変反省している部分があることを告白いたします。
「論破」という表現に関しまして、確かに少々「挑発的過ぎた」かなと、反省しております。
こちらに関しましても陳謝いたします、申し訳ございませんでした。
そこで、この論争の諸悪の根源となった下記添付2記事のタイトルを、「論破」から「異議」へ、変更させて頂きました。
今回、このアンサー記事を執筆するにあたり、夏夫ハチさんが書かれた他のブログ記事にも目を通したのですが、それで感じた印象としては、きっと悪い人では無いだろうな…です。
過去によほど、ボイトレで辛い経験をされたのでしょうね…かつての私のように。
ですが、余りにも偏った知識・思想で、数々のエビデンスに裏打ちされた情報を否定している迷惑行為は流石に謝罪すべき。
因みに私は、夏夫ハチさんのような偏った知識・思想の方にこそ、「科学的ボイトレの真髄」を伝えたいと思っています。
私自身はこのシンガーズフォルマントをマスターした時点で、歌唱力が別次元に到達したと実感しましたから。
エピソード①・②・③のまとめ
エピソード①、そしてエピソード②・③と、「にだいめも歌いましょう」というブログを運営されている、夏夫ハチさんが執筆した記事『kissmusicを論破!?』に対する、アンサー記事となっておりました。
医師であり、ボイストレーナーでもある李先生は、「ミックボイスとは声区(ミックスレジスタ)であり、それ以上でも以下でもない」と、ハッキリ断言されています。
この李先生ですが、「JOURNAL OF VOICE」という、音声医学の世界で最も権威のある出版物に論文が掲載されるほどの博識高い医師です。
もしも、それ(ミックスボイスは声区)以外の「独自の定義を提唱する」指導者の意見を支持される方は、そこにエビデンスは存在しないのだと肝に銘じた上で、自己責任になることを理解しておいてください。